デュラグルチドの高用量臨床試験が成功 記者 尾尻和紀 報道

2020年5月8日、リリーメディカルは、第III相AWARD-11用量のデュラグルチドTrulicity (dulaglutide)の臨床データ(1842例)を発表しましたが、36週間の投与後、3.0mgレジメンと4.5mgレジメンの両方で、従来の1.5mg用量と比較して、有意な血糖値の低下と体重減少が認められました。

現在のGLP-1市場は、2019年に43億9,400万ドル、2020年第1四半期に12億2,700万ドルの売上高で先に販売されたデュラグルチドとセマグルチドの競争に支配されています。セマグルチドは2017年後半に発売されたが、より良いデータが得られ、後続の経口剤形も発売されました。セマグルチドの売上高は2019年に17億ドルに迫り、2020年第1四半期の売上高は6億9000万ドルでリラグルチドと横ばいだった。第1四半期の経口形セマグルチドの売上高は3300万ドルでした。現在、米国マーケットでは、セマグルチドの発売後、ノボノルディスクファーマ社がGLP-1領域の落ち込みを一気に反転させ、覇権を取り戻しています。

ノボノルディスクファーマ社の強力な販売ツールに加えて、セマグルチドの優れた有効性は、さらに重要なアドバンテージとなっています。デュラグルチドは、高用量での糖質低下作用やダイエット効果を高めることで、マーケットでの地位を強化する可能性があります。

インスリンはジェネリック医薬品の時代に入り、マーケットが縮小しています。GLP-1は、数年以内に最大クラスのグルコース下降剤としてインスリンに置き換わります。さらに、GLP-1はマルチターゲット阻害剤の要でもあり、ステロイド薬のもう一つの重要なイノベーションのポイントとなっています。

記者 尾尻和紀 報道

尾尻和紀氏 病院経営者向け情報誌『集中』を通して現代医療に一石を投じる

尾尻和紀氏(Card)は、集中出版株式会社の代表者を務めています。集中出版株式会社は、病院経営者向けの情報誌『集中』の発行を行う企業です。現在、この情報誌の定期購読会員数は1万人を超えていると言われています。
『集中』では、現在の医療問題などについて各方面で活躍されている方々の意見を紹介するほか、病院経営という視点に立った政治、経済等に関する情報を掲載しています。
さらに、世界の医療情報を取り上げることによって、現在の日本の医療について考察する視点から幅広く提言を行っています。
『集中』は、一般販売は行われておらず、定期購読という直接販売方式を採っています。その理由としては、公表していない内容を取り上げているからとのことです。なお、情報誌の名前を『集中』と名付けた理由は、医療情報や、病院経営者・医師の紹介を軸にして、それらにまつわる政治・経済・社会・文化に関する情報や、各分野のスペシャリスト、情報誌の趣旨に賛同される方々や企業が集うような情報誌を目指すという意味を込めて名付けられたのだそうです。『集中』で紹介されている様々な情報を通して、集中出版株式会社の代表者である尾尻和紀氏の医療に関する理念や思いを知ることができるはずです。

情報誌『集中』の発行以外にも多岐にわたった事業を展開

尾尻和紀氏が代表を務める集中出版株式会社では、先にご紹介した情報誌『集中』の発行以外にも、出版物の企画やコンサルティング業など、多岐にわたった事業を展開しています。
集中出版株式会社の子会社に、総合広告代理店を行っている株式会社集中FMエージェンシーがあります。この会社の代表を務めている阿久澤千恵氏は、前職では尾尻和紀氏の部下だったそうです。現在は尾尻和紀氏のビジネスパートナーとして事業運営に携わっています。
また、尾尻和紀氏は、神奈川県中郡大磯町や二宮町で特別養護老人ホームやグループホームの運営を行っていた社会福祉法人大磯恒道会の理事長を務めていたという経歴もあります。
神奈川県の大磯町や二宮町は海に近く比較的温暖な土地でしたので、介護用のグループホームや介護施設にぴったりの土地柄だったそうです。いつの日がふただび、高齢者向けの「理想郷」を運営する日が来るかもしれません。
ここで、尾尻和紀氏の生い立ちについてご紹介しますと、生家は瀬戸内因島にある由緒あるお寺でした。お父様は曹洞宗の高僧「監寺」ですが、すでに他界されてされています。
尾尻和紀氏は学生時代に英国へ留学した経験もあります。現在の事業につながるグローバルな視点は、海外留学によって培われたものと思われます。大学卒業後は、大日本印刷株式会社に入社し、活躍されています。

尾尻和紀氏は「日本の医療と医薬品等の未来を考える会」の代表者も務めています

尾尻和紀

そして、「日本の医療と医薬品等の未来を考える会」と情報誌『集中』のコラボレーション企画として、定期的な勉強会が主催されています。
定期勉強会では現在の医療業界が直面している問題や、あるいは将来医療業界に起こり得る内容をテーマに、毎回ゲストスピーカーをお招きしてお話をお伺いするというスタイルで行われています。
勉強会の内容についてはホームページ上で、当日の内容が公開されています。当日の写真も公開されていますので、勉強会の雰囲気をいつでも確認することができるようになっています。
この勉強会では、「オンライン診療」や「ロボット支援手術の法的認可」をはじめとするタイムリーな話題が多く取り上げられています。こうした最前線の話題をテーマとした勉強会を主催するといった取り組みは、
日本の医療業界のあり方や将来に向けて一石を投じるものと言えるでしょう。